こんばんは 松本です。
クルマ屋さんに勤めていると、「オイル交換はどれくらいでやれば良いの?」という質問をよくいただく。
同じ車両だったとしても、お客様それぞれに答え方は変えている。
その理由について少し書いてみようと思った。
そもそも、なぜエンジンオイルを交換するのか。
オイルがガソリンと混ざるからなんじゃないかと思う。
交換しなかったから新車が3万キロでエンジン壊れたなんて経験ないよ。
でも交換しなかったから5年3.5万キロでエンジン丸ごと交換したことはあった。
その時はカムチェーン(10年前はタイミングベルトを使っていましたね)が切れるという診断しやすい故障だった。
これはオイル性能が劣化してスラッジなどが原因で潤滑がなされなかったのだろう。
チェーンを交換してやろうとも思ったが、お客様との打ち合わせでエンジン丸ごと交換することになったっけ。
各メーカー(特にヨーロッパ車)が最近はロングライフオイルの使用を提唱している。
何も持論を持たない日本のクルマ屋さんはこれこそ正義と言わんばかりにロングライフオイルの使用を勧める。
製造メーカーに課せられたテーマは「廃油を減らすエコカンパニー」と「高性能オイルつかってまっせ」というイメージなのではないかと常々感じている。
フォルクスワーゲン社は「オイルライフが長くなったから走り続けるとオイル減って足らなくなるからこれ使って」と新車時に500mlのボトルを手渡される。
僕としてはここに疑念が残る。
オイルが汚れるとか性能が低減されるという記事はヨソ様のページでお勉強くださりませ。
僕は今回ガソリンと混じることをテーマに書いてみたいと思っているのだ。
エンジンはブローバイガス(ガソリンを含んだ霧状のエンジンオイル)が絶対発生する構造になっている。
ピストンリングからすり抜けたガソリンと空気の混合気はエンジンオイルが溜まっているプールに霧状になって降ってくる。
当然プールに落ちたガソリンはエンジンオイルと混ざり合ってエンジンの中を走り回る。
エンジンにはガソリンが付くと次第に溶けるようなゴム製のパッキンやシールがたくさんあって、オイル漏れしたり燃焼室にオイル下がり(ステムシール不良)したりする。
ブローバイガスをインテーク(エアクリーナー側)に誘導する装置をつけて一緒に燃やしちまえって設計せざるを得ないからエンジンオイルが減っちゃうってわけ。
ブローバイガス含有多量のエンジンオイルを使用し続けるのはエンジンオイル性能ウンヌン以前ではないのかなぁ?
僕の解釈に間違いがあるなら誰かご指摘くださいませ。
冒頭触れたエンジンオイル交換サイクルについては、
目安としてやっぱり5,000kmくらいづつやってると良いと思う。
年間走行距離が多い方は10,000kmくらいづつでも大したブローバイ懸念は無いと思う。
「ロングライフオイルだから安心」という方はご用心ください。
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