こんばんはコマツザキです。
年末の慌ただしさまっただ中です。
すでに工場のスケジュール帳は予約でいっぱいになってしまいました。
少数で回している都合をご理解いただけていることに感謝します。
今日はジャガーX308の車検です。
こちらのオーナー様は、複数車両をお持ちでしたが、中でも愛してらっしゃるのが新車からお持ちのこのXJ・X308のようです。
かつてはX358のポートフォリオ限定35台という激レアなジャガーも併用されてましたが、「愛せない」理由で手放されてジャガーは今このX308だけ。
オヤカタと気が合うようで、ご来店された時には窓越しに二人でうっとりしてるのを私は知っています。知ってますよー!
「安心して乗りたいからさ、悪くなるところは先に手を入れて」
ということで、消耗品のブレーキや水回りはもとより、警告灯の原因になる個所も故障前に改善対策することになりました。
画像はABSコンピューター。
他店さんの営業妨害になることから当店でも記事にすることを止められてましたが、X308の車齢から考えると『賞味期限』を理由にブログ解禁です。
この回路のどこが脆弱かというと・・。
ポンプ回路の出口ですね。
ここのハンダが熱で焼けたために接触不良を起こします。
それで、こーんなふうにハンダを肉盛りしてやるとABSポンプ回路の電気回路が渋滞しなくなるわけです。
そもそも、ポンプモーターが古くなって抵抗が大きくなった為に大電流を流そうとするのでしょう。
ヒューズ回路も無いことから、電線が細い個所となるハンダ部分がヒューズのように切れてしまうといったところでしょうか。
次にトランスミッションのATF交換。
コンディションを探る意味でも、一度オイルパンを外したところ。
許容範囲のようです。
これくらいならATFフィルターを交換して組み付けちゃいましょう。
一応、皆さんに知っていただくため書いておこっと。
この黒い粉はクラッチなどがすり減って出たゴミです。
スラッジなんて呼んだりします。
このスラッジが油圧回路を走り回ってしまうのですが、ATFはそもそも作動油であって、ポンプがATFを10のチカラで押したら10のチカラでバルブを押してくれなきゃいかんところ、スラッジが邪魔して10のチカラで押せなくなるのがミッションを痛める原因になっています。
オイルパンに集塵のためポイッとされているマグネット。
スラッジべっとり。
オイルパンもマグネットもキレイにしてフィルターも純正交換!
あ、大事なこと書き忘れてました。
このクルマ、まだ3万km超えたところでこのスラッジ量です。
もう少し書くと、平均燃費9㎞/L出ているこのX308は高速道路ばかり乗られているのでしょう。
つまり『あまり変速されないで3万km』ということにもなりますね。
みなさんのミッション大丈夫ですか?
通常のメンテナンスしないで「ミッション弱い」レッテル貼られちゃX308とオーナーとオヤカタが可哀そう。
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